長登福永家の木喰仏【釈迦如来坐像】(ながのぼりふくながけのもくじきぶつ しゃかにょらいざぞう)

更新日:2020年10月01日

長登福永家の木喰仏【釈迦如来坐像】の写真

指定年月日

平成11年11月26日(市指定)

所在地

美祢市美東町大田

概要

 木喰上人が美東町赤郷の薬師堂に滞在した時に彫像した4体のうちの1体である。現在美東町大田にある。総高61.2センチメートル、像高35.4センチメートル。タブ材で頭体部から台座まで内刳りなしの完全な一木造りである。頭には大きい渦巻様の螺髪を前面二段に彫り出し、太い眉、団子鼻、笑みを含んだ目元、口元、大きい耳たぶ、村夫子然とした面貌であり、木喰仏の特徴をよく表している。通肩の納衣をつけ、両手は納衣にくるんで胸前に置く、印相を刻むわずらわしさであろうか、上人の如来像にはこうした表現が多い。裳をつけ蓮台に結跏跌坐しているが、両足は裳にかくれている。また、像に直接取り付けてある経30.4センチメートルの桧材の円光背は、中心部に釈迦如来の種子を配し、その周囲を三段に同心円で区切り、全面に悉雲で光明真言を配している。最外周には下地に青海波の文様を描いている。裏面は墨書銘があり、9月4日成就とある。この薬師堂から萩市木間へ出発する2日前に完成させたものである。

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