○美祢市救助業務取扱規程

平成20年3月21日

消防本部訓令第24号

(目的)

第1条 この訓令は、消防法(昭和23年法律第186号)に基づき、救助隊の編成、装備及び配置の基準を定める省令(昭和61年自治省令第22号。以下「省令」という。)及び救助活動に関する基準(昭和62年消防庁告示第3号)に準じて、美祢市における救助活動について基本的な事項を定め、適切かつ円滑な救助業務を行うことを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号の定めるところによる。

(1) 救助活動とは、災害により生命又は身体に危険が及び、かつ、自らその危険を排除することができない者(以下「要救助者」という。)を人力若しくは機械器具をもってその危険を排除し、安全な状態に救出することにより、消防法の規定による人命救助を行うことをいう。

(2) 救助隊とは、消防法第36条の2の規定により省令に定める救助隊をいう。

(救助隊の設置)

第3条 救助業務を行うため、美祢市消防署に救助隊を置く。

(救助隊の編成)

第4条 救助隊は、救助工作車又は必要車両(以下「救助用車両」という。)及び所要の警防隊員(以下「隊員」という。)をもって編成するものとする。

2 隊員のうち1人を救助隊長(以下「隊長」という。)とする。

(出動区域)

第5条 救助活動区域は、美祢市及び中国自動車道(中国自動車道及び山陽自動車道における消防相互応援協定出場区分をいう。)とする。ただし、消防長又は消防署長(以下「署長」という。)が必要と認めた場合は、区域外へ出動させることができる。

(任務)

第6条 署長は、救助隊が行う救助業務を掌理し、隊員を指揮監督する。

2 隊長は、救助業務を迅速、的確に行うため、所属隊員を指揮監督する。

3 隊員は、隊長の指揮監督に従うとともに、相互に連携し救助業務に従事する。

(隊員の服装)

第7条 隊員の服装は、消防吏員服制基準(昭和42年消防庁告示第1号)に準じて装備するものとする。

(救助用車両の基準及び用途)

第8条 救助隊の救助用車両の基準並びに用途は、道路運送車両法(昭和26年法律第185号)及び道路運送車両の保安基準(昭和26年運輸省令第67号)に定める緊急自動車の基準に適合し、かつ、隊員が安全に乗車できる座席を有し、救助器具を積載できるとともに、隊員が容易に積み降ろしすることができる構造の車両で、すべての救助活動を運用対象とする。

(救助工作車に備える救助器具)

第9条 救助工作車には、省令別表第1(消防救助隊の装備)に掲げる救助器具を積載しなければならない。

(救助隊の出動)

第10条 消防長又は署長は、救助事故が発生した旨の通報を受けたとき、又は救助事故が発生したことを知ったときは、直ちに救助隊を出動させなければならない。

(現場活動)

第11条 災害現場における救助隊の行う救助活動は、次のとおりとする。なお、火災出動において救助活動を行わない場合又は完了した場合は、消火活動に従事する。

(1) 要救助者の検索、救出及び救護

(2) 救急隊等他隊の補助

(3) 危険排除広報等の支援活動

(4) 当該事故の調査及び報告

(5) 前各号に掲げるもののほか、救助隊が行うことが適当な活動

(関係機関との情報連絡体制)

第12条 消防長は、関係機関と救助業務実施に係る緊密な情報連絡体制を確保しておくよう努めなければならない。

(救助活動の中断)

第13条 消防長又は署長は、災害の状況、救助活動に係る環境悪化、天候の変化等から判断して、救助活動を継続することが著しく困難で危険であると予測される場合は、隊員の安全確保を図る上で救助活動を中断することができるものとする。

(報告)

第14条 隊長は、救助活動を行った場合は、活動終了後帰署したときは、速やかにその状況を救助出動報告書(別記様式第1号)に所要事項を記載し、署長を経て消防長に報告しなければならない。

(救助用車両の点検及び救助資機材の管理)

第15条 隊長は、隊員と共に協力し、救助用車両の点検を次に定めるところにより行うこととし、点検終了後別記様式第2号及び別記様式第3号に点検項目実施事項を記入し、署長へ報告しなければならない。

(1) 日常点検(別記様式第2号)は、毎日当務実施する。

(2) 月例点検(別記様式第3号)は、毎月の1日に実施する。

(安全管理)

第16条 消防長及び署長は、隊員が救助業務、訓練及び演習を実施する場合は、美祢市安全管理規程(平成20年美祢市消防本部訓令第11号)に基づき、事故防止に万全の配慮を期するものとする。

(救助活動の評価及び検討)

第17条 署長は、救助活動を実施した事例を分析し、及び評価を行い、その問題点及び改善点を明らかにし、今後の救助活動及び隊員の教育訓練に反映させることにより、救助活動実施体制の充実強化を図るよう努めるとともに、次の区分に従い検討会を実施するものとする。

(1) 所属救助検討会

隊長は、救助活動実施終了後、必要に応じて速やかに当該救助活動の検討会を行い、今後の救助活動に反映させなければならない。

(2) 署救助検討会

署長は、救助活動の規模又は特異性から判断して必要があると認めるときは、署救助検討会を行わなければならない。

(3) 当該救助活動が美祢市警防規程(平成20年美祢市消防本部訓令第20号)第53条に基づく火災防ぎょ検討会開催要件に該当する火災の救助活動の場合、当該救助検討会は火災防ぎょ検討会の中で併せて行うものとする。

(4) 所属救助検討会は、各小隊又は分隊ごと実施し、署救助検討会は署長、所長及び両小隊長又は分隊長参加の下実施するものとする。

(5) 所属救助検討会及び署救助検討会は、検討会終了後、検討事項を別記様式第4号に記入し、所属救助検討会については署長に、署救助検討会については署長を経て消防長に報告するものとする。

(隊員の教育訓練)

第18条 消防長及び署長は、隊員に対し救助活動を行うために必要な知識及び技術を習得させ、隊員の体力向上を図るため計画的に教育訓練を実施するよう努めるものとする。この場合において、消防長及び署長は、隊員の安全管理に十分配慮しなければならない。

2 隊員は、平素から救助活動を行うために必要な知識及び技術並びに体力の向上を図り、いかなる災害にも適切に対応できる臨機の判断力及び行動力を養うよう努めるものとする。

(教育訓練基本計画)

第19条 消防長は、前条第1項の教育訓練実施に当たっては、教育訓練の目標、内容及びその実施方法、隊員の安全管理対策、教育訓練に必要な施設又は設備の整備計画、教育訓練に当たる指導者の確保及び養成対策その他教育訓練を効果的かつ安全に実施するために必要な事項について定めた教育訓練基本計画を作成し、毎年教育訓練基本計画に検討を加え、必要があると認めるときは、これを修正しなければならない。

(教育訓練実施計画)

第20条 署長は、前条の教育訓練基本計画に基づき、毎年、年間の教育訓練の目標、内容並びにその実施方法、教育訓練の対象者、時間数及び実施時期その他年間の教育訓練を円滑に実施するために必要な事項について定めた教育訓練実施計画を作成しなければならない。

(施行期日)

1 この訓令は、平成20年3月21日から施行する。

(経過措置)

2 この訓令の施行の日の前日までに、解散前の美祢地区消防組合救助業務取扱規程(平成5年美祢地区消防組合訓令第1号)の規定によりなされた手続その他の行為は、この訓令の相当規定によりなされたものとみなす。

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美祢市救助業務取扱規程

平成20年3月21日 消防本部訓令第24号

(平成20年3月21日施行)